事務所だより|2026年10月 インボイスの経過措置が切り替わりました
お知らせ
9月24日に国税庁のシステム更改され(KSK2導入)、それに伴い一部の申告書や届出書などの様式変更が順次行われています。旧様式も当面の間利用可能な可能性が高いですが、過年度分の申告や手続きを行う場合も、新様式を確認して行いましょう。
また、令和8年分の所得税等の確定申告書の案も公開されています。レイアウトが変わり、はじめは読みづらく感じるかもしれませんが、徐々に慣れていきましょう。
今月の税金メモ
10月1日から、インボイスの経過措置が「80%→70%」になりました
現在、インボイス(適格請求書)を発行していない免税事業者などから仕入れや外注をした場合でも、消費税の計算上、一定割合を差し引ける「経過措置」があります。
この割合が、2026年10月1日から80%から70%に引き下げられました。今後、令和10年10月に50%、令和12年10月に30%と段階的に下がり、令和13年10月以降は控除できなくなる予定です。
まずは、ご自身に関係があるか確認しましょう。影響を受けるのは、消費税を原則的な方法(一般課税)で計算している事業者の方です。簡易課税を選択している方や、2割特例で申告している方は、売上にかかる消費税をもとに納税額を計算するため、今回の割合変更で納税額は変わりません。
一般課税の方は、次の2点を確認してみてください。
① 控除割合は「課税仕入れを行った日」で判定します
9月30日までの仕入れや外注は80%、10月1日以後のものは70%で計算します。商品の仕入れは原則として引渡しを受けた日、サービスについては原則としてそのサービスの提供が完了した日で判断します。
② 会計ソフトの税区分を確認しましょう
前月の仕訳をコピー入力すると、税区分が「80%控除」のまま残りやすくなります。10月以降の取引について、取引日に応じた税区分になっているか確認しておきましょう。
2割特例は、9月30日を含む課税期間で終わります
インボイス登録をきっかけに課税事業者になった方の多くが使ってきた「2割特例」は、令和8年9月30日を含む課税期間で終了します。2割特例は、消費税の納税額を売上にかかる消費税の2割にできる特例です。
個人事業者の場合、一定の要件を満たせば適用できる2割特例は令和8年分の確定申告が最後になります。令和9年分・令和10年分は、新しく設けられた「3割特例」により、納税額を売上にかかる消費税の3割にできる場合があります。基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円以下であることなど、一定の要件があります。
また、法人には3割特例はありません。2割特例を適用できる最後の課税期間が終わった後は、簡易課税または一般課税で計算することになります。
なお、2割特例や3割特例を適用した課税期間の翌課税期間から簡易課税へ移行する場合、通常より届出期限が緩和される特例があります。一定の場合は、その翌課税期間の確定申告期限までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出すれば、その翌課税期間から簡易課税を適用できます。
どの方法が有利かは、売上や経費の中身によって変わります。当事務所では、来年以降の消費税の計算方法の検討も承っています。
事務所のひとこま
国税局や税務署は、税理士の業務の実態を確認する役割があります。当事務所にも、9月初旬に税務署の総務課の方がいらっしゃいました。税理士業務が適正に行われているかという観点から、業務処理簿や税理士証票の保管状況等、しっかり確認いただきました。終始和やかに進み、問題なく終了して一安心しました。この機会にと、ついでに事務所の大掃除をして、すっきりしました。